こだから日記

子宝幼稚園の園長のブログです。

原点に帰ろう!

時代によって、物事は変わっていくものであり、変わらなければ時代遅れとなります。


私自身、未だにメールが出来ません。


出来ないと言うよりも、その必要性を感じないのですが、これも困り者であり、周りは不便に感じていると思います。


基本はメールより手紙、手紙より電話、余程の遠方でない限り、電話よりも直接本人の顔を見、目を見て話す事が一番だと思っています。


しかし、今の子ども達を見ても中高生はもちろん、小学生に於いてもゲームや携帯電話、スマートフォンを持っている時代であり、又、持っていないと友達関係の影響もある様です。


次々と発売されるゲームは、実に楽しく魅力的で、新しいスマートフォンは、簡単に素早く膨大な情報量を引き出せる素晴らしいツールである為、上手な活用によって人々の知識は増え、生活も便利になっています。


只、その活用法を誤り、自制が出来なくなりますと、子どもをゲーム中毒症とし、勉強や運動に集中する事を難しくしてしまいます。


強いては、脳の思考や創造力、視力低下やコミュニケーション能力の不足等も含め、大きな問題が生じている事は明らかです。


更に言えば、日本人を劣化させていると言えば言い過ぎでしょうか?


水が高きより、低きに流れる如く、私も含めて、人間はやはり楽な方、楽しい方に流れます。


そのスマホタブレットを世界中に普及させたアップル社の故スティーブ・ジョブス氏が、自著の中で「インターネットを使う上で、一番大事な事は道徳教育であり、道徳教育をしっかりと受けた者が使わないと大変な社会になる。」と警告をしています。


恐ろしい程に技術革新していく時代の中で、子ども達には機械に翻弄される事なく、上手に使いこなしていく、賢く、強い信念を持った大人になって欲しいものです。


その為に人としての生き方を示すのが親の責任であり、国の責任、やはり“教育”です。


にも関わらず、待機児童、少子化対策のみが優先され、“預かる”事に焦点が当てられ、“子宝”を家庭から離す様な新制度には失望を隠せません。


預かる施設はもちろん必要です。


しかし、預かってもらえる所があれば、本当に少子化がなくなるのでしょうか?


そして、日本の未来は明るくなるのでしょうか?


本園では、早朝や長期休暇中の預かり保育をしていない中で、沢山の方々が入園して下さり、在園の皆さんの出生率も2014年の全国平均の1.43はもちろん、現在の人口を維持すると言われている2.08にも上回っている事ははっきりしています。


“預かる”事のみを希望しているのではなく、“教育”に期待している方がいるのだと確信しています。


その期待に応えられる様に新制度に振り回されず、信念を持って、“教育”に邁進していくつもりです。


話は変わりますが、12月10日は、1901年に亡くなったスウェーデンの化学者であるアルフレッド・ノーベルの命日です。


ご存知の様に、ノーベルはダイナマイトの発明で知られており、その命日に授賞式が行われ、今年は日本から6部門の中の物理学賞で、赤崎、天野、中村氏の3人の方々が授賞をされました事は、大いなる喜びであります。


そして、ノーベル平和賞として、17歳のマララ・ユスフザイさんが史上最年少授賞をしました。


世界の中では、貧困や宗教等によって、子どもが労働力として、教育を受ける必要はなく、まして女性は、論外という国々があるのが現実です。


その中で、貧しくても全ての子ども達が教育を受ける世界を実現させるべく活動が認められての受賞です。


物理学賞、平和賞とその世界は大きく異なりますが、各々が想像を絶する困難がある中で、強い信念と挑戦により、素晴らしい世界を作り上げる為に貢献されている事に深い感銘を受けます。


私もノーベル賞からはかけ離れた世界ではありますが、“教育”の世界で自分の出来る事を積み重ねていきたいと思っています。