こだから日記

子宝幼稚園の園長のブログです。

つばめのお宿

上を見上げて、「お母さん、つばめ!」「つばめの巣があるね!」「お母さんが卵を温めているんだよ。」と人間の親子がつばめの親子を見上げて笑顔で話しています。


例年、中央の廊下にお宿が作られるのですが、今年は正面入って右の防犯カメラの上に居を構えた様で、子ども達の人気者になっています。


その下は、朝は子どもの登園の通路であり、お帰りの時は、バス待ちの子ども達がイスに座って待つ場所ですが、今年は少しだけ子ども達のおしゃべりを静かにお願いしようと思っています。





さて、このツバメですが、全長約17cmの渡り鳥で、日本に繁殖の為にやってきます。


ひと夏の間に二度あるいは三度の子育てを行い、一度に5個の卵を産み、大体ひと夏に10羽の雛(ひな)を育てるのが普通です。


ツバメの子育ては人の棲む家の軒先などに巣を作り、家の周りの田んぼの上を飛び回りながら、お米を食べずに、農作物の害虫を沢山食べてくれるので、益鳥として農家の人達からとくに大切にされていました。


昔は、ツバメが巣をかける家は「縁起がいい」、「病人が出ない」などといって喜ばれました。


中には、「三度巣をかけると億万長者になる」、「家の中や座敷に巣をかけると最高にめでたい」など、家の中をツバメが飛ぶだけで縁起が良いと喜ばれていたようです。


近年は、増加しているカラスが天敵とされ、農薬の関係もあり、ツバメの数が年々減少している様です。


その様な時代に、今年も幼稚園にやってきてくれ、2つも巣を作って、子ども達を楽しませてくれているのは本当に嬉しい事です。


きっと幼稚園にやってきてくれた事で、子ども達にも更に幸せが巡ってくる事でしょう。


そして、いつかな?今日かな?と心待ちにしていた新しい生命が15日、なんと幼稚園の43回目の創立記念日に誕生しました。


「ピーチク、ピーチク」と鳴くかわいいお腹を空かしたヒナの為に、お父さん、お母さんツバメは、食べ物の虫も少なくなった中を行ったり来たりの大忙し。


この姿を見ていると、ツバメの親子の世界のみでなく、私達人間の世界でも同じであり、これから子つばめの巣立ちの日迄、子ども達と共に見つめていきたいと思います。